今年の夏は台風が多く発生し、航空機や新幹線の運休、局地的集中豪雨などに振り回されることが多くありました。秋になっても気温の高い日が続きますので体調の管理に気を付けてください。
 花巻地区では小中学生でマイコプラズマ感染症が流行してきました。新型コロナ感染症の感染症の患者数は減ってきましたがもうしばらく注意が必要です。RSウイルス感染症やヒトメタニューモウイルス感染症の流行している施設もあります。

今月は
マイコプラズマ感染症
          のお話をします。

 マイコプラズマ感染症は、飛沫や接触で感染します。潜伏期間は2~3週間と長く、発熱から始まることが多く、頭痛や倦怠感を認めることもあります。熱の出た2~3日後に乾いた咳が出て、次第に夜間の咳きこみがひどくなります。咽頭炎や気管支炎から肺炎になることもあります。
 症状や流行状況により疑われた場合の診断は、咽頭ぬぐい液を用いたイムノクロマト法による迅速検査キットで約15分後に判定します。その他に肺炎の有無を見るためのレントゲン検査や重症度を判定するための血液検査が行われます。治療は抗菌薬(クラリスロマイシン、アジスロマイシン)が処方されます。治療3日後でも解熱しない場合には耐性菌の可能性可能性があり、別の抗菌薬に変更されます。
 



   2024年9月1日 更新